FEEDBACK

出版は最高のエントリーマネジメントツール。大切なのは本を売ることより、自社の価値を伝えること 。

エントリーマネジメントのツールとして 必然だった二度目の出版

私たちが2度目の出版計画を打ち出したのは2021年の年明け。 2014年に出版した前作「ワークスタイル・パラダイムシフト」から7年以上が経過していました。
それだけ時が経てば 、会社の状況も当然様変わりしており、書籍の内容もかなり古くなっていたのですが、私たちにとって採用には無くてはならないツールであったことから、在庫も尽く中、以前メンバーに配った本を回収して貸し出すなど、何とかやりくりしていたんです。

こうした活用法が前提のため、私たちは本を一般の方にも広く読んで頂く想定はあまりしていません。あくまでも入社希望者の方にお渡しして、面談が進む過程で読んで理解して頂いて、そのうえで志望されるならジョインして頂く—— エントリーマネジメントのための必須ツール なのです。

活字離れと言われる時代に「書籍」にこだわる理由

「最近の若い人は本を読まない」と言いますが、自分が興味のあることに関するものなら読みますよね。逆に当社の本を読まないとしたら、それは当社に関心がないということです。

また同じ紙媒体として、パンフレット形式の入社案内を備えている会社も多いと思いますが、当社では作っていません。パンフレットって、家に持ち帰ったときの置き場所に困りませんか?引き出しや棚に入れても、薄っぺらいからすぐにどこかへ行ってしまいがちですが、書籍なら、必ず本棚に置かれるはずです。
また、就活生や若手求職者の親御さんに対しては、ウェブコンテンツよりも、パンフレットよりも、書籍が最も好印象と聞いています。

出版をしようと思った時にまず何をしたか

当社の場合、社長の一存で何かを決めるということはないので、まずは出版に関する社内稟議を通し、その後は担当部署が当年度のタスクとして担当者を立て、そこから複数の出版社さまへお声掛けを始めました。
結果として今回は、大手出版社さんや、リスナーズさんのような企業出版を積極的に行っている会社さんなど、3社によるコンペとなりました。

本を売るための企画か、当社の価値を引き出す姿勢か

まず、大手の出版社さんは書店流通を前提とした企画をプッシュしてくる印象を受けました。現在の出版のトレンドや市場をみて、売れそうな本の企画を綿密に立ててくれるのはありがたいのですが、その企画に自分たちが合わせなければならない気がしました。

冒頭でも申し上げたように、この本は一般の方に広く読んで頂けることは望んでおらず、私たちの考えやカルチャー、ビジネスモデル、実際に働いているメンバーの声を、当社に興味を持ってくれた方へ伝えるのが目的です。

その点、リスナーズさんは、初めから書店流通を前提とせず、本を売るための企画よりも 、求職者の方々へ伝えるべき当社の価値を最大限引き出すことに重点を置いた姿勢が、私たちのニーズに合致したのだと思います 。

書籍で事前に会社の理解が深まれば、面談の質があがる

当社では社内の全員が採用面談に関わ ります。これから組織の仲間入りをして頂く方には 、組織のありのままを見せたいという意図なのですが、これが実は、既存メンバーにとって最高の研修にもなっています。

求職者の方に自社の魅力をアピールしたり、自分がなぜこの会社を選び、今も働き続けているのか、説明したり…時には思いもよらぬ質問に窮してしまうこともあります 。自分が語ったことが、そのまま自分に返ってくることで、またと無い内省の機会になるわけです。

そんな貴重な面談の時間を会社説明に費やしていたら、時間がいくらあっても足りません。会社のことは本を読んで、事前に理解してもらったうえで、さらに深掘りしたいことや、特にアピールしたいことに集中することで、 面談の質は飛躍的に向上します 。

書籍に多用したメンバーインタビューは最高の社員研修

当社ではWantedlyにも50人分位の社員インタビュー記事が載っているのですが、今回の出版では、リスナーズさんにたくさんのメンバーを取材して頂きました。

改めて思うのは、メンバーインタビューの記事を、カメラマンに撮って貰った写真と合わせてコンテンツ化する過程 自体が、非常に効果のある社員研修 だということです。

なぜ入社し、今何をやっていて、過去はどうしていて、これまでどんな学びがあったか、これからどう努力していきたいか—— こんなことを1on1で聴いてくれて、さらにそれがプロの手で上質な読み物になってアウトプットして貰えるわけです。

仮にそれほど多くの人が読む内容ではなかったとしても、親御さんやご兄弟 、お友達も見るだろう し 、インタビュー記事を出し続けることには、社員自身のためになる部分が大きく、大きな価値があると思っています。

これから出版を考えている経営者へ—— 3 年に一度は出版を

私の場合は 7 年も空いてしまいましたが、理想を言えば、 3 年に一度くらいは本を出したほうが良いと思います。
3年も経てば、 会社も経営者も変化が無いはずがありません。その時、その時にどんな想いで経営しているのか、ストーリーへ言語化し、ステークホルダーに理解して貰うことは、大きな価値があるはずです。
経営者自身にとっても、書籍をつくる過程で原稿を何度も推敲して、自分の考えや発信の仕方が正しいのかどうか、客観的に確認する貴重な機会にもなります 。

コストは信頼できる会社に頼めば4~500万円、大手で書店流通させるなら1,000万円程度かかりますが、社内全体の意識合わせを数年にわたって行うことができる会社のバイブルとしたら、合理的な投資と言えるのではないでしょうか。

繰り返しになりますが、大衆向けに書店 流通させることは一旦考えずに、会社や社長自身を理解してもらうための、ごく基本的なツールとして作ったらよいと思います 。
また今回の出版では、紙の書籍のほかに電子書籍版も用意して頂き、当社のホームページからダウンロードできるようになっているのですが、実際に自分もスマホで読んでみるとこれが非常に読みやすい。
200ページ弱のボリュームなら、電車通勤の往復など、 2 時間くらいで読み切れるし、思い立った時に何度でも読み返せるのでおすすめです。

インタビュートップ

会社情報

会社名
ユナイトアンドグロウ株式会社
設立日
2005年2月23日
代表者
須田 騎一朗(Kiichiro Suda)
事業内容
  • 情報システム部門の人材タイムシェア
  • 会員制情報システム部門Q&Aサービス
  • 情報システム部門のノウハウ記録・共有サービス
  • 情報セキュリティのコンサルティング・研修サービス
ホームページ
https://www.ug-inc.net/
資料請求